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究極の生涯No.1アルバム! ERIC CARMEN

究極の生涯No.1アルバム! ERIC CARMEN_e0105937_17174017.jpg#80 【エリック・カルメン/サンライズ(ERIC CARMEN)】
昨夜会社帰りに神保町のディスクユニオンに立ち寄った。
正面すぐのテーブルにAOR&POPSの新作群がディスプレイされているが、その中央にエリック・カルメンとラズベリーズのファーストが置いてあった。

しかしなにか変。分厚いのだ。
なんとそれはファーストアルバムのジャケットを模った空BOXであった。つまりこのBOXは4月25日に発売されるエリック・カルメンとラズベリーズのCDを買った方へのデイスクユニオンが企画する特典品なのである。

エリックとラズベリーズのCDは共に紙ジャケットで今月4枚づつ発売される。そこでエリックのCDを4枚買った方には、その4枚が収納できるBOXがもらえるのだ。ラズベリーズも同じ特典だ。
しかしこの場合、エリックを2枚ラズベリーズを2枚の計4枚買った場合はどっちのBOXになるのだろう?残念ながらそれは聞かなかった。さらにこのシリーズ。24ビット・リマスタリングであり音質も向上しており、さらに各アルバムにもボーナストラックが含まれており、特にエリックの「トィナイト・ユア・マイン」にいたっては、なんと!8曲ものボーナストラックが追加されているという大盤振る舞いなのだ。

というわけで、久々にエリック&ラズベリーズ周辺が賑やかになってきた。
まず今月号の「レコードコレクターズ」誌は、エリック・カルメンとラズベリーズの特集記事が4ページに渡って掲載されており、アルバムレヴューも全作載っている。しかも同時期に発売されている「ストレンジデイズ」誌の方にも、同じヴォリュームで特集記事、同じく全作アルバムレヴューが載っており。彼らが全盛期ときですらなかったような注目度でありそれほど話題の大きな扱いなのである。

時代が一巡二巡、いや三巡くらいしてやっと彼らのセンスに追いついたというべきか。
あるいは誰もが素晴らしさに気づいていながらもなかなか順番が回ってこなかったというべきか。
ただしパワーポップ台頭期など音楽関係者の間ではいつの時代でも評価が高かった彼らだが、それにしてもまあとにかくこれほどラズベリーズ、エリックともども全面的に注目され絶賛されたことは歴史上なかった。

その評価の核は、やはりいまさらながらエリック・カルメンの作曲能力の高さに尽きることはどの雑誌も共通している。そして、そのことが最もわかりやすいアルバムであり最高傑作であるのがファーストソロの「エリック・カルメン」。邦題は「サンライズ」だ。

わたしはこのアルバムは高校三年生の冬、たしか2月25日だったと思うが、発売日に買いに行き家に帰ってA面1曲目からB面ラストまで一気に聴いたが、そのときの感動はいまだに忘れられない。同時に人生でこれ以上の感動には出会っていない。

そしてそのアルバムの中身の素晴らしさを今一度簡単におさらいしておこう。

まずは、オープニングのサンライズのちょっぴり哀愁のあるメロディながら軽快なロックで誰もがこれ1発でノックダウンで、これ1曲のためだけでもこのアルバムをほしいと願うだろう。
2曲目のこれぞエリック・ポップン・ロールの真髄というべき、かっこいい「ザッツロックンロール」。わたしは聴いた瞬間「これは全米1位だ!」と叫んだほどだ。
それはあながち大げさでなく、のちにショーン・キャッシディが全米トップ5に送り込んでいる。

いまだ彼の楽曲中もっとも人気の高い哀愁度満点の「恋にノータッチ」は全米11位の大ヒットで、続く全米2位の「オール・バイ・マイセレフ」とは甲乙つけがたい名曲だ。

そしてついに登場20世紀最高のバラード「オール・バイ・マイセレフ」だが、あまりにもスケールの大きな楽曲で、エリックの音楽家としてのスケール、才能が堪能できる。この曲についてはいまさらくどくど言うのは野暮なのでやめておく。ただ発売後30年が経過した今聴いてもその凄みは衰えるどころか更に進化し天空の彼方に引き込まれていくという感じだ。

で、A面ラストは、かっこいいミュージカル調ロックの「ラストナイト」から当時B面の「マイガール」からの「野望」「エブリシング」とまるでクラッシック、ミュージカルとバラードが混在となったマジカルでファンタステックなサウンドに蕩けるようなPOPなメロディとコーラスは究極の極上で、この世の幸福、至福というのはまさにこのサウンドに包まれていることだと実感する。

桃源の彼方で失禁しそうなほど弛緩して幸福を満喫しているときに、更にロック・ファンを殺す最高にかっこいい「ノー・ハード・フィーリング」。

若干ラズベリーズ時代の香りが漂う楽しいロツクンロールを満喫したあとは渋くドリフターズのカバー「オン・ブロードウェイ」で締める完璧な内容だ。

しかも3枚のシングルはすべて大ヒット、B面も同アルバムからのカップリングなので、6曲がシングルとして切られ、それ以外の収録曲で1曲は他のアーティストでTOP5入りしており、ラストのカバーも昔のヒット曲であり超有名曲である。

果たしてこれ以上、豪華なアルバムがあるだろうか。

これぞこの世で最も素晴らしいアルバムではないだろうか。
ロック、ソウル、JAZZ、クラッシックと、あらゆるジャンルを見渡しても
これ以上幸福になれるアルバムはないと断言できるし、
また以上のすべての音楽的要素が取り込まれ醸成されているのがこのアルバムではないだろうか。

ロックでありながらも大幅なストリングスの導入によるゴージャスなアレンジやラフマニノフのメロディの引用もあり全体的にクラシカルな要素も漂い、非常に気品とロマンチシズムに溢れている。

愛に包まれ無邪気に喜び、楽しさを感じたり、切なさ、哀愁、ロマンに心焦がし涙し、孤独や苦悩や絶望を乗り越えたときの達成感に感じる喜びや官能的で刺激的な高揚感など人生の幸福のすべて詰まっているといってもいいアルバムといえる。

このアルバムを聴いたことなく人生を終える人は、不幸というよりは人生の意味はまったなかったと断言してもいいだろう。

祝!ラズベリーズ&エリック・カルメン再発売。

今夜は信州の井筒ワインで乾杯だ。
by mizuki1957 | 2007-04-21 17:12 | ROCK


青春時代に夢中になった思い出の隠れた名盤、老後の楽しみ用の名盤を独自の感性でご紹介致します。


by mizuki1957

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